噺家の手ぬぐい

当代落語家のオリジナル手ぬぐいを網羅!

二つ目昇進 落語協会

結局、全部…笑

一月二之席だったかなぁ、池袋演芸場の楽屋に前座の柳家り助が来て相変わらずおどおどしながら

「あ、あのぉ〜手ぬぐい作りたいんですけどぉ、どど、どうすればいいんですか?」

といきなり質問。たぶん誰かに相談して「玉の輔ンとこ行ったら何とかしてくれるんじゃない?」とか言われて来たんじゃないかなぁ〜笑。聞けばこの男、何にも考えてないらしい。仕方ないのでちょっとだけ手伝ってあげることに。

「とりあえず寄席文字で二ツ目の名前『柳家小ふね』って書いてもらえ。木札のモノがデザインしやすいから普通のと二種類頼んで、出来たらオレのとこ持ってこいよ。なんとなく柄を考えてやるから」

と優しい玉の輔師匠。わかりました、と言ったもののなかなか寄席文字が出来上がってこない?まあ、昇進は五月下席だから大丈夫だろうと高を括ってたら、やっとひと月後の二月半ばに「出来ました!」と連絡が入る。協会に置いておけば取り行くよ、と出向くとただただ『柳家小ふね』と書いた寄席文字だけが置いてある。すぐ電話。

「オレ、お前に何て言った?木札って言ったよな!ひと月かかってコレかっ?オレの名前出してもいいからすぐ木札で書いてもらえ!」

「す、すいません、わかりました」

…こんなやり取りがあった翌日、り助から「出来ました」と早速連絡が。はぁ〜っ、もう?、ひと月かかって名前だけだったのにたった一日で木札が出来たのか?

「はい、玉の輔師匠の名前出したらすぐ書いてくれました」

………オイオイ、ホントに名前出すなって 笑。まあ、時間があったからコッチはいろんなデザイン考える時間があったけどさ。

というわけで、今回は新二ツ目の海舟さんのお弟子さんでり助改め柳家小ふねくんの手ぬぐい。ひょんなことから玉の輔デザインです。ちょこっとのつもりが全部やってあげちゃったよ 笑。

こんなカッチョいいの作っちゃった。『小ふね』なんで海をイメージして波、青海波です。海も青と紺でコントラストを付けて、洒落で一箇所朱を入れました。空には飛沫。実際に船(ふね)が描かれてないのは、もう転覆してるから 笑。

これだけ言っといて名前が木札じゃないと笑うけど、ちゃんと木札で『柳家小ふね』と入れました。まあ、よくできましたねェ。小ふねくんは

「最高のデザインです。生涯使いたいと思います」

だって。…ホントかなぁ〜?

「柳家の芸を大事にして自分の落語を見つけたいと思います。そしてとにかく頑張っていきたいです」

という小ふねくん。まあ、大師匠の小里ん師匠のところで修行したんだからちゃんとしないとなぁ。で、二ツ目の高座に上がった感想は?

「なんだかよくわかりませんがとても楽しいです」

…って小学生かっ?

最後に前座時代の面白いしくじりは?

「特にありません」

…ウソつけっ 笑!!

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